ゲムマに初出展して、考えたこと
その1に続いて、スケジュール以外の部分のゲーム制作から出展までで考えたこと、やったことなど。
ゲーム素案
以下のような要素を考えていたが、ボツにした。
- 「アクションカードとドリンクカードを合わせた1つのデッキで、毎回5枚になるようにドロー」「アクションカードとドリンクカードは、好きなデッキを好きな枚数、5枚になるようにドロー」などデッキ構成の違い
- リアクションカードの概念は無く、アクションカードは誰かが使ったら他のカードもスタックしてカウンターで使える
- 「与論献奉(全員で自分のドリンクカードを回し飲み)」とか「俺の酒が飲めないのか!(自分のドリンクカードを誰かに飲ませる)」とかがあった
上記を変えた理由は、「誰向けのゲームなのか」を今一度考えてみたから。こんな感じの4象限マトリクスで考えたときに、どこを目指しているんだろうか再考してみると、、、①と④が混じっている。
元MtG勢としてはスタックなんてありふれた分かりやすいシステムだと思っていたけど、テストプレイをしてみると馴染みが無い人も多かった。ベースのシステムは単純(酔いどれ度が上がるだけ)なのに、アクションカードだけゲーマー向けの仕組みが入ってしまっていることに気付いた。もう①に振り切ってしまおうと決意。なるべく単純に「飲み会の途中でもプレイできるようなゲーム」にする。なので、上記の3つは↓に変えた。
- ⇒2デッキ構成で、1枚ずつドロー。初期の手札と常に同じ手札になってターンが終わる仕組み。
- ⇒リアクションカードの概念を作って、スタックは無し。
- ⇒自分が飲んだドリンクカードがそのまま点にならない仕組みなので削除。
このゲームの肝は何だろう?と思ったときに、出てきたのはクク21。飲みながら、運とちょっとだけ戦略があるかな、くらいの軽いゲームで、かんぱーい!とかこぼしちゃった!とかで笑いがあればいい。イラストの雰囲気や飲み会のワイワイを思い返して楽しんでくれればいいと。
テストプレイについて
テストプレイをしていると良かれと思ってあれこれアドバイスをくれるけど、しっかり「幹」と「枝葉」を聞き分ける必要がある。よくある「全部聞いた結果よく分からないモノが出来てしまう」現象を起こさないために、「N数(みんなそうなのか、その人がそうなだけなのか)」「なぜ変える必要があるのか」を自分の中で意識、検討、咀嚼してから、アドバイスを取り入れた。テストプレイに付き合ってくれた友人達には悪いけども、採用したアドバイス、採用してないアドバイスが、どちらもいくつもある。
ターゲットセグメントについて
ゲームマーケットにはすでにボードゲーム関心層しかいない場所なのだから、他の差別化を考えないと行けない。ゲームどうですか?って言っても他もゲームしか無い中、埋もれてしまうのは明らかなので、何を売りにしているかをわかりやすくした方が良いはず。
分母を考えてみると、ゲームマーケットの来場者が2日で約20,000人、1日で約半分の10,000人。20-50歳ぐらいの男性がメインの層だとして、厚生労働省の調査によれば3-4割が日常的に飲酒をしている。となると、ここに4,000人に対して響けばいいのだから、ブースは酒に振り切った。
といっても当日に数百あるブースの中から、小さなうちを見てくれるお客さんなんてそんなにいないだろうと思っていて、始まる前にtwitterをフル活用。とにかくなんでもいいからtwitterに上げて、事前に認知を取ることだけを考えた。後から見返すと、ノミタノ関連のtweetのimpが大体7,000ほどあった。このうちどれだけがビッグサイトに来てうちのブースを見てくれたかはわからないけど…w
来年に向けて
次回また何かを作るとしたら、もう少し人員を確保して、試遊スペースも作っておきたい。その場合、自分が試遊にかかりきりになるので、レジ係を作らないと回らない。初日だけ出展だったけど、2日出展にすると自分が他のブースを見て回ってゲームを買う時間が無くなるので、ヒゲボウズゲームズに人を増やさない限りは2日出展はないかな。
同人ゲームを作るハードルは明らかに下がっているので、ボードゲーム好きな人はぜひ作ってみて欲しい。自分でゲームを思いつくところまではハードルが低いけども、形にして実際にゲムマに出展することで得られた学びもとても多い。迷っている人は「数ヶ月没頭できる趣味」として一度やってみてはどうだろうか。
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